源氏物語
36帖柏木
光源氏:48 紫の上:40 夕霧27 雲井の雁32
朱雀院50 柏木32 女三の宮:22
薫1 女二の宮24
病床の柏木を見舞う夕霧
~源氏物語絵巻~
国立国会図書館デジタルコレクション
柏木は、
源氏の正妻・女三の宮との密通以来、源氏の無言
のプレッシャーを受けて重い病に臥せている。
絵巻は、柏木が夕霧に後事を託している場面。
柏木、
御承知のように異腹の兄弟は何人かおりますが、それぞれに事情があって必ずしも心を開いては話せないのです。
けっして、仲が悪いわけではございません。
一年ほど前に源氏の君のお怒りを買ったようですが、お詫びしなければと思いながらも出来ずにおります。
そのことか常に心に掛かって安らぐことがなく、やがて病に伏せてしまいました。
先日、朱雀院の《五十の賀》のお祝いに【六条院】に参るよう源氏の君からお招きがございました。
参上してご挨拶を致しましたが、やはり私をお許しになってはおられません。
一言も声をかけては下さいませんでしたが、ふとした時に源氏の君の鋭い眼差しを感じて震えあがりました。
源氏の君は私など歯牙にもかけておられないのでしょう。
夕霧の君にお願いがあります。
どのような中傷があったのか存じませんが、心から敬愛する源氏の君に嫌われたままでは往生の妨げになりましょう。
あなたから適当な機会にお取りなし頂けませんでしょうか」
夕霧は父源氏が怒っている理由に心当たりはあるが、直接見聞きしたわけではないので、
名作映画案内52
あゝ野麦峠
1979年公開
原作*山本茂美のルポルタージュ「あゝ野麦峠」
監督*山本薩夫
主演*大竹しのぶ/政井みね
原田美枝子/篠田ゆき 友里千賀子/三島はな
古手川佑子/庄司きく 浅野亜子/平井とき
★
飛騨から野麦峠を越えて諏訪へ向かう少女たち
明治36年2月、
寒村の少女たちは家計を助けるため
わずかな契約金で信州の【製糸工場】で働いた。
みね・はな・きく・ときらが吹雪の山道を歩
いている列に父のいない無口なゆきが加わった。
目的地に待ち受けていたのは
低賃金で日夜牛馬のようにこき使われる
【工場】での過酷な労働だけではなかった。
若い女工を見る男たちの目、女工同士の嫉妬。
明治期の富国強兵を財政面で
支えたのは貧しい哀れな女工たち--。
当時、外貨を稼いだ筆頭は製糸業であった。
◇
・工場づとめは監獄づとめ 金のくさりがないばかり
・籠の鳥より監獄よりも 製糸づとめはなおつらい
154分
2014年 【富岡製糸場】世界文化遺産登録
「あゝ野麦峠」とは無関係です。