源氏物語
35帖若菜下
源氏41~47 紫の上33~39 女三宮15~21 夕霧20~26
明石の君32~38 柏木:25~31 明石女御13~19 冷泉帝23~29
野分
8月のある日、すさまじい野分が都を吹き荒れ、
六条院の前栽の木々や草花がことごとく吹き倒された。
野分が収まると、紫の上が心配そうに軒先まで出て来た。
近くを偶然通りがかった
夕霧は義母・紫の上の美貌に心を奪われる。
28帖野分
柏木は自分のよこしまな恋心に照らして、夕霧がさほど親しい関係でもない継母(紫の上)の病状をひどく気にかけていることを訝った。
源氏はお見舞いに来てくれた人々に対して、
「重病人が急変して、『いよいよか』と思われる状態になりましたので、女房たちは動転して泣き始めました。
私も、冷静さを失って取り乱してしまいました。
後日改めて、お見舞い下さったことにお礼を申し上げます」
源氏の挨拶の言葉を聞くと、女三宮とのことがある柏木は激しく動揺した。
蘇生した紫の上がふたたび物の怪に憑りつかれないよう、源氏は験者たちにありとあらゆる加持祈祷をさせた。
源氏は、考えを巡らす。
「六条御息所はご存世のころは「生霊」となって葵の上と夕顔をとり殺し、亡くなってからは「死霊」になって紫の上を死の淵まで苦しめられた。
女の怨念は、まことに怖ろしく不気味だ。
思えば、御息所の「死霊」はだれも知らないはずの私と紫の上の睦言さえ聞いておられたのである」
名作映画案内⑰
ロミオとジュリエット
1968年公開
原作*ウィリアム・シェイクスピア
監督・脚本*フランコ・ゼフィレッリ
音楽*ニーノ・ロータ
ロケ地*イタリア
英・伊の合作映画
W主演*レナード・ホワイティング
*オリビア・ハッセ-
★
イタリア・ルネッサンス期の15世紀半ば。
北部の町ベローナの名門、キャピュレット家
とモンタギュー家との間で争いが絶えなかった。
ある日
たまたま舞踏会で出会った両家の
子女、ロミオとジュリエットは恋に落ちた。
しかし互いの素性を知ると--。
138分