源氏物語
35帖若菜下
源氏:41～47 紫の上33～39 女三宮15～21 夕霧20～26
明石の君:32～38 明石女御:13～19 柏木:25～31
髭黒左大将36～42 玉鬘27～33 冷泉帝23～29
映画『源氏物語 千年の恋』
2001年
光源氏/天海祐希 藤壺宮/高島礼子
この時の「不義の子」が、のちの冷泉帝
藤壺宮は、
身ごもったことに気づくと残りの人生の
すべてを「子供」を守り抜くことにかけた。
〈お腹の子は桐壺帝の御子〉
もし「秘密」が露見すれば父母だけでなく
産まれてくる子供も重罪に科されるであろう。
過ちを繰り返さないため藤壺宮は出家した。
出家するということは「色欲」を断つこと。
男(女)が出家すれば、女(男)はその
意思を尊重しなければならない。
そんな不文律があったとか。
ただ冷泉院が、源氏と亡き藤壺宮との「不義の子」であるという国家反逆罪にもなる恐ろしぃ〈秘密〉は、冷泉帝が退位するまで隠し通した。
後半生の全てをかけた故藤壺宮のためにも一安心である。
今上帝は源氏の直系から外れたが、東宮は明石女御の子。
直系の孫である。
明石女御は大勢の子宝に恵まれ、今上帝の偏愛ぶりは市井の人々の噂になるほど際立っている。
もし、明石女御の父親が准太上天皇の源氏ではなく大納言クラスであればどうだろう。
源氏の母・桐壺更衣のように、弘徽殿女御らライバルの女御や更衣の激しい嫉妬と恨みを買って体調を壊すほどの苛めに遭っているのではないだろうか。
桐壺更衣亡き後、更衣と生き写しの藤壺宮が入内して桐壺帝の寵愛を一身に受けていた時には、何事もなかった。
大納言を父にもつ桐壺更衣に酷い仕打ちをつづけた弘徽殿女御らも、宮家出身の藤壺宮には手も足も出ない。
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