源氏物語
第34帖若菜上
源氏:39~41 紫の上31~33 女三宮13~15 夕霧18~20
明石の君:30~32 明石女御:11~13 柏木:23~25
八月十三日の名月の夜
明石入道に導かれ惟光と「岡辺の館」へ向かう源氏。
入道は、源氏に娘/明石の君との婚姻を願い、
「娘の琴の音を聴いてほしい」と誘った。
ほどなく、明石の君は懐妊する。
孫の明石の姫君は後に「中宮」と
なり源氏と明石一族に繁栄をもたらした。
「私はもう、この世に思い残すことは何もございません」
齢を重ねている尼君には短く、
「今月の14日に、深い山に入ります。
この老いさらばえた身を捨て、クマやオオカミなどに施そうと思っております。
いつかまた、極楽浄土でお会いしましょう」
*捨身成道 身命を投げうって成仏すること
手紙を届けてくれた大徳にたずねると、手紙を認めた3日後に、入道は僧ひとりと童ふたりを伴って入山したとのこと。
聞くなり、尼君は悲嘆に暮れてオロオロするばかり。
明石の君は、その場に泣き伏した。
翌朝、明石女御の部屋に戻った明石の君は、「養母として立派に育てて下さった紫の上にくれぐれも感謝するように」と説いて聞かせた。
ちょうどそこへ顔を見せた源氏は、明石入道の「夢語り」に何か心当たりがあるらしく、いたく感じいっている様子。
自分が若かりし頃に須磨と明石に下ったのは、明石の姫君(女御→中宮)が生まれるためだったのだと秘かに得心していた。
そして、先ほど明石の君が女御に説いたように、源氏は二人に対して、「けっして紫の上の恩を忘れてはならない」と諭した。
言われなくても、明石の君は、「なにもかも紫の上のお蔭」と心の底から思っている。
夕霧は日頃から女三宮の近くにいるので何かしら自分の手が必要な場合は快く応じているが、年齢の割には呆れるような幼稚さには時として辟易することもあった。
夕霧は日頃から女三宮の近くにいるので何かしら自分の手が必要な場合は快く応じているが、年齢の割には呆れるような幼稚さには時として辟易することもあった。
夕霧は日頃から女三宮の近くにいるので何かしら自分の手が必要な場合は快く手を貸じているが、年齢の割には呆れるような幼稚さには時として辟易することがある。