源氏物語
第34帖若菜上
映画『源氏物語 千年の恋』
この作品の撮影中、
吉永小百合(紫式部)が天海祐希(光源氏)をいたく気に入って
昨年の『最高の人生の見つけ方』での再共演につながったとか。
『六条院』に戻った源氏は、いつになく憂鬱であった。
この『六条院』で、女三宮を養育することになったことを、いつ、どのように紫の上に切り出そうか。
実に、悩ましい。
その事実を告げたとき、紫の上はどんな表情をするだろう。
その場面を想像するだけでも、可哀そうで気の毒で胸がきりりと痛む。
「私の紫の上に対する愛情は、今までと露ほども変わることはない。
かえって、今度のことで深まるであろう。
しかし、私の本心をすぐには見極めてはくれまい。
それまで、紫の上はどんなにか悩み、私を疑い悲しむであろう」
「朱雀院はご自分が出家されるにあたって、姫宮たちの中でも特に可愛がっていらっしゃる、後ろ盾のない女三宮の行く末をひどく心配しておられ、内親王にふさわしい婿君を探しておられるようだ」
紫の上は、そのような噂をかねてから耳にはしていた。
しかし、いつか自分の身に降りかかって来るだろうとは、よもや思っていなかった。
「かつて光君が*朝顔の前*斎院にずいぶん御執心だった時も、ことさら結婚しようとはなさらなかったのだから」
*朝顔
桐壺帝の弟桃園式部卿宮の姫君で、源氏の従姉妹。
源氏が若い頃から熱をあげていた女君の一人。
高貴の出自のため、正妻候補として
正妻格の紫の上の立場を脅かす。
紫の上も帝の弟宮の娘だが、
朝顔とは違って母親が正妻ではない。
ちなみに女三宮は帝の娘だが、母親は正妻でない。
源氏は帝の息子だが、母親が正妻ではない。
朝顔も源氏に好意を寄せているが、彼の恋愛遍歴と
関わった女君たちの不幸な顛末を知るにつけ、
妻になろうとは思わず、求愛を拒み続けた。
*斎院/斎王
「賀茂神社」の祭神に仕えた未婚の皇女or王女。
「伊勢神宮」の斎宮にならって設置された。
今までに観た映画で最も面白かった作品は何だろうと、つらつら
考えた結果、『ゴッドファーザー』シリーズという結論に至りました。
晋三一味が
いずれ裁判沙汰になった時の守護神にしようとした
黒川弘務検事長が「緊急事態宣言下」で賭けマージャン。
すでに本人が認めています。