源氏物語
第34帖若菜上
源氏:39~41 紫の上31~33 女三宮13~15 夕霧18~20
明石の君:30~32 明石女御:11~13 柏木:23~25
映画『新源氏物語』
光源氏(市川雷蔵)と女君たち(だれが誰やら?)。
1961年10月14日(土)公開/1時間42分大映京都/カラーシネマスコープ
併映:「お琴と佐助」(衣笠貞之助/山本富士子・本郷功次郎)
原作は、谷崎潤一郎の『春琴抄』ですね。
今は、ロードショーではありえないが、
「名画座」では普通に2本立てを観ていたような--。
朱雀院の話の続き、
「まことに唐突な話して源氏の君には甚だ御迷惑でしょうが、年齢にしては幼く頼りなげな女三宮を引き取って育てて頂けませんか。
そしていずれ時機を見計らって、あなたの確かな目でしかるべき婿を選び、姫宮を嫁がせてやって下さいませんでしょうか。
今日は是非、そういうお願いをしたかったのです。
夕霧権中納言がまだお一人でおられた頃に、こちらから申し込めば良かったと返す返す悔やんでおります。
太政大臣に先を越されたこと、今さらながら残念でなりません」
源氏、
「夕霧は誠実さや真面目さという点ではそれなりにお仕え致しましょうが、何しろまだまだ経験不足で分別が足りません。
まことに恐れ多いことですが、私が衷心からお世話して差し上げれば、女三宮は、院のお側でお暮らしになられていた時とそれほど変わらないとお思いになるのではないでしょうか。
ただ、私も老い先が短こうございます。
婿君をお選びする前にお世話を出来なくなれば、姫宮が余りにもお気の毒でございます」
こうして、源氏は女三宮の後見役を引き受けることになった。
この『六条院』で、女三宮を養育することになったことを、いつ、どのように紫の上に切り出そうか。
『六条院』に戻った源氏は、いつになく憂鬱であった。