源氏物語
第34帖若菜上
源氏:39~41 紫の上31~33 女三宮13~15 夕霧18~20
明石の君:30~32 明石女御:11~13 柏木:23~25
左上の女君は誰?
藤壺宮を睨み付けているとすれば弘徽殿女御と推察できるが
作品情報(1951年)によると東山千恵子が演じている。
若い頃はこんな顔だったのかと
笠智衆の妻役だった日本映画屈指の名作、小津安二郎監督の
『東京物語』(1953)で確認すると、年恰好も顔の造作もまるで違う。
宮を睨んでいなければ、
顔の輪郭から9/21の「淡路の上」を演じた京マチ子か。
夕霧が生真面目なうえに雲居雁を妻と決めているから、朱雀院は遠慮なさっておられるのだろうか」
朱雀院の申し出に源氏が距離を置いている様子なので、左中弁は院が気の毒になってさらに詳しく院の切なる気持ちを訴えた。
源氏は微笑んで、
「故桐壺院の御代に弘徽殿大后が院の東宮時代に初めての女御として入内し威勢を奮っておられたが、ずっと後に入内された藤壺宮に瞬く間に圧倒されなさった。
女三宮の母・藤壺女御は、藤壺宮の姉妹でいらっしゃる。
とても美しい方だったと聞いているが、お二人から察しても女三宮はさぞかし可愛いのであろう」
あまり乗り気でなかった先ほどとは打って変わって、源氏は妙に興味深げである。
年の瀬も押し迫った。
朱雀院は六条院から戻ってこのかた体調を崩しているが、快方に向かう様子はさらにない。
それでも、女三宮の「裳着の儀式」を過去に例がなく、また将来ありえないほどに盛大で華麗なものにするための準備に余念がなかった。
2/2 トキメキ・源氏絵巻
藤壺 ①