源氏物語
第34帖若菜上
源氏:39～41 紫の上31～33 女三宮13～15 夕霧18～20
明石の君:30～32 明石女御:11～13 柏木:23～25
映画『源氏物語』
1951年
光源氏/長谷川一夫 淡路の上/京マチ子
映画の中で、
藤壺宮や紫の上、葵の上などはそのまま
「明石の君」だけ、「淡路の上」に変えています。
朱雀院は心中、婿候補として思いあたる人物たちの品定めをした。
蛍兵部卿宮は人柄は良いし同じ皇族だから悪口めいたことは言いたくないが、あまりにも風流人を気取っているので軽薄な感じが否めない。
宮のような浮世離れした人物は話し相手としては面白いが、たいてい文弱に流れていざというときには頼りないものだ。
大納言の朝臣が女三宮の後見人として*家司を望んでいると聞いているが、家司としては真面目に家を取り仕切ってくれるだろう。
家司けいし
律令制下で親王家・内親王家・摂関家及び
三位以上の家に置かれ、家政をつ司った職員。
しかし、大納言ではいくらなんでも女三宮とは不釣合だ。
いつだったか、柏木が女三宮の婿になることを望んでいると朧月夜が話していたことがあった。
太政大臣の子息でまだ若く独り身だが、いつ会っても冷静沈着かつ学才も際立っているので、間違いなく婿候補の一人ではある。
いずれは昇進して、朝廷の柱石たりうる人物だ。
朧月夜によると、「高貴な女性を」というのが年来の柏木の望みだそうだが、今すぐ、女三宮の婿にと決めてしまうのはまだ早い。
ほかに雲井の雁と結婚したばかりの夕霧など、婿候補たちの品定めをしたが、いずれも帯に短し襷に長しで朱雀院は考えあぐねていた。
そんな時、父・朱雀院が女三宮の婿選びで思案に暮れていることを耳にした東宮は自分の考えを伝える。
「女三宮の婚姻は、当面のことというよりも後世の前例ともなる大事な事柄です。
よくよくお考えになって決められるべきでございましょう。
ただ、どれほど人柄が良かったり学問があったりしても、臣下は臣下でございます。
限界がございましょう。
やはり、あの源氏の君に親代わりとして姫宮をお託しなさるのが宜しいかと存じます」。
朱雀院は待っていたかのように、
源氏物語 中 （池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻） [ 角田 光代 ]
源氏物語 下 （池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻） [ 角田 光代 ]
深夜のラジオから
あなたしか見えない 伊東ゆかり
聴いていて
気分が活性化する憑依型も好ましいが、
じわっと沁み込んでくるシットリとした歌も良い。
