源氏物語
第33帖藤裏葉
光源氏39 紫の上:31 東宮(春宮) 明石の君:30
明石の姫君:11 夕霧:18 雲居の雁:20
光源氏 冷泉帝 朱雀院
源氏の御座は
一段低い所に用意されていたが、
帝が、「父子の礼」として三者が同列の並びを望んだ。
賀皇恩がおうおん
唐楽として楽曲は残っているが、舞は伝わっていない。
王の恩沢に感謝する舞楽。
帝と上皇と准太上天皇(光源氏)の三人が一堂に会するのはまさに前代未聞のことであり、都中の耳目を集めた。
帝が部屋に入ると、高い所に御座が二つ並んでいた。
源氏の御座は、一段低いところに置かれている。
父である源氏の御座が自分の御座より一段低いことに帝は心を痛め、同じ並びにするよう近くにいた者に指示した。
ほどなく、知らせを受けた親王や上達部たちが秋たけなわの紅葉を愛でるために次々と「六条院」の門をくぐった。
主人の源氏は、あらかじめ心を尽くして用意しておいた豪勢な山海の珍味などを振る舞って大切な賓客をもてなした。
参会者の多くが心地よく酔ってきた夕闇せまるころ、源氏はあらかじめ招いていた楽人たちを呼んだ。
ことさら大がかりな舞楽ではなく、ほんの数名の楽人たちが優雅に合奏し、*殿上童たちがみごとな舞を見せる。
殿上童
てんじょうわらわ
公卿の子で、宮中の作法を見習うため
元服前に殿上を許されて出仕している少年。
源氏は、桐壺帝存命中に行われた朱雀院における「紅葉の賀宴」を思い出していた。
楽人たちが「賀皇恩」という舞楽を奏したときの、太政大臣の十歳ほどの末子の舞いが実にみごとであった。
感じ入った冷泉帝は、衣服を脱いで、その子に与える。
太政大臣は階段を下りて、*拝舞した。
*拝舞はいむ
叙位・任官・賜禄の際、謝意を表して左右左(さゆうさ)を行う礼。
源氏は若かりしころ、朱雀院における「紅葉の賀宴」で頭中将(現太政大臣)と「青海波」を舞った時のことを思い出していた。
歌物語としての「源氏物語」
岡野弘彦
新型コロナウイルスの蔓延によって
観光業界だけでなく大変なことになっています。
浜田省吾
悲しみは雪のように