源氏物語
第33帖藤裏葉
光源氏39 紫の上:31 東宮(春宮) 明石の君:30
明石の姫君:11 夕霧:18 雲居の雁:20 左大臣
麗景殿女御 兵部卿宮 朝顔 秋好中宮
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藤裏葉の貝合せ
平安時代の物合わせ〈競べもの〉の一種。
左右に分かれ、それぞれ貝を出して合わせ、
その形・色・大きさ・珍しさなどの優劣を争う遊戯。
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。
働き者の夕霧は、法要万般のことを引き受けて亡き祖母のためにも誠心誠意たち働いている。
黄昏せまるころ、参列者たちが三々五々帰途につく中、桜の花が一斉に散り乱れて夕霞があたり一面に立ち込めた。
暮れなずむ春の夕景を心ゆくまで眺めながら、、内大臣は懐かしい歌を口ずさんでいる。
夕霧もおぼろげな春の情景にしみじみとして、人々が
「雨になりそうだ」
と騒ぎだしたのが聞こえないかのように物思いに耽っている。
そうした夕霧の様子に、内大臣はこの機会とばかりに夕霧の袖を引き寄せた。
「どうして、いつまでも私に怒っておいでなのか。
老い先短いこの年寄りを、あまり苛めなさるな」
夕霧は恐縮して、
「亡き大宮からも伯父上にお願いするようにとご意向を承っておりましたが、ずっとご遠慮いたしておりました」
その夜、夕霧は、
「伯父上はどんな風の吹き回しで、あのようなことをおっしゃったのだろうか」
あれこれ、考えながら眠れぬ夜を明かした。
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夕霧と雲井の雁は、互いを思い続けてきた甲斐があった。
あれだけふたりの結婚に反対していた内大臣も、なんらかの機会に夕霧を自邸に招きたいと考えている。
四月初め、内大臣邸の庭先の藤の花が美しく咲き乱れて、目もあやな見事な眺めである。
内大臣は「藤花の宴」を催そうと、夕霧のもとにはわざわざ長男の柏木に招待状をもたせた。
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