第三十一帖真木林
光源氏37、38 紫の上29、30 蛍兵部卿宮 玉鬘23、24
内大臣40、41 秋好中宮28 夕霧16、17 明石の君:28
柏木21、22 明石の姫君9、10 髭黒大将32、33
花散里23、24 弁少将 雲井の雁 冷泉帝19、20
真木林 (髭黒の娘)
加持祈祷
病気や災難から身を守るために神仏に祈ること。
玉鬘は、髭黒が通ってこないことを何とも思っていない。
髭黒からの手紙には目もくれなかった。
北の方はまだ苦しそうにしているので、髭黒はふたたび僧たちに祈祷をさせて一心に祈った。
「みほとけさま、どうかどうか妻に取りついている物の怪を追い払って正気を取り戻させて下さいませ」
翌日は日が暮れると、髭黒は急いで玉鬘の許へ出かけた。
一晩逢わなかっただけで玉鬘が日頃にもまして美しく新鮮に見えて、ますますのめり込んでゆく。
いつ気が触れるか分からない北の方のことを思うとたまらなく憂鬱で面倒なので、何日も帰ろうとしなかった。。
自邸に戻ってからは北の方とは寝室を別にして、滅多に顔を合わせることがなくなった。
時々、子供たちだけを呼んでネコっ可愛がりしている。
そのことが、北の方の父・式部卿宮の耳に入った。
「大将の無礼きわまる態度をこれ以上我慢することはない。
面目が丸つぶれだ」
事情を知った翌日、式部卿宮は迎えの牛車を寄越した。
【信貴山 朝護孫子寺】 千手院 大般若祈祷
深夜のラジオから
久保田早紀 異邦人