第三十一帖真木林
光源氏37~38 紫の上29~30 蛍兵部卿宮 玉鬘23~24
内大臣40~41 秋好中宮28 夕霧16~17 明石の君:28
柏木21~22 明石の姫君9~10 髭黒大将32~33
花散里23~24 弁少将 髭黒北の方35~36
冷泉帝19~20 真木林12~13
三途の川さんずのかわ
此岸(現世)と彼岸(あの世)を分ける境目にあるとされる川
善人は、金銀七宝で作られた橋を渡り
軽い罪人は、山水瀬と呼ばれる浅瀬を渡り
重罪人は、強深瀬/江深淵と呼ばれる難所を渡る。
強深瀬/江深淵
川の流れは速く、波は山のように高く、
川上から岩石が落ち、川底には大蛇が潜む。
脇息きょうそくに寄り掛かる女君
三途の川 仏教語
死後7日目に渡る冥途にある川。
三つの瀬があり、生前の業によって善人は「橋」を
軽い罪人は「浅瀬」を、重い罪人は「流れの速い深み」を渡る。
三つ瀬川、渡り川、葬頭河そうずかとも。
玉鬘は朝から気分が悪く臥せっていたが、几帳の陰に隠れるようにしてゆっくりと起き上がった。
源氏はやや他人行儀な態度で世間話を始める。
真面目なだけが取り柄の武骨な夫をもって、玉鬘は改めて目の前にいる源氏の容姿や所作がいかに優美であるかいうことを思い知った。
自分の運命があらぬ方向へ迷い込んだことが悲しくて涙がこぼれた。
世間話から少しずつ情のこもった話になってゆく。
源氏は脇息に寄り掛かって、几帳の中を時折のぞきながら話した。
玉鬘は前よりほっそりとして、はかなげな美しさに可憐さがましている。
源氏、
○ おりたちて 汲みは見ねども 渡り川
人の瀬とはた 契らざりしを
「思ひのほかなりや」
あなたと深い仲にはなりませんでしたが、あなたが三途の川を渡る
時、ほかの男に背負われて渡るようにとは約束しなかったものを
「こんなことになるとは思ってもみませんでした」
玉鬘、
○ みつせ川 渡らぬさきに いかでなほ
涙の澪の 泡と消えなむ
三途の川を渡る前に何とかして、わたしの涙の川
に浮かぶ泡が消えるように死んでしまいましょう
「せっかくの帝の仰せです。
聞き流すのは余りにも畏れ多いから、髭黒大将の邸に入る前に少しの間だけでも出仕しませんか。
深夜のラジオから
あいみょん マリーゴールド
近来稀に見る
大型オールラウンドプレイヤー。
野性味あふれる佇まいと、この曲ではないが
おどろおどろしい言葉を連ねた歌詞を書く激しさ。