第三十帖 藤袴
光源氏37 紫の上29 蛍兵部卿宮 玉鬘25 内大臣40
秋好中宮28 夕霧16 明石の君:28 柏木21
明石の姫君9 髭黒右大将32 花散里23
雲井の雁 弁少将 近江の君
冷泉帝19
御簾
夕霧は、御簾の端から藤袴の花を差し入れる。
かねてこのような機会にとでも思っていたのだろうか、夕霧は手に持っていた藤袴(蘭)の花を御簾の端から差し入れた。
「この藤袴の花は、喪服と関わりがあります」
喪服のことを、「藤衣」とも称するからである。
御簾の向こうから差し入れられた藤袴の花を玉鬘が受け取ろうとすると、夕霧は花を手放さないで玉鬘の袖を引いた。
○ 同じ野の 露にやつるる 藤袴
あはれはかけよ かことばかりも
私はあなたと同じ祖母を亡くした
まるで野の露に濡れて萎れている藤袴です
ほんの少しでいいので優しい言葉をかけて下さい
こんな時に口説いているのかと疎ましかったが、玉鬘は気がつかない振りをして御簾から離れた。
○ 尋ぬるに はるけき野辺の 露ならば
薄紫や かことならまし
尋ねてみて遥かに遠い野辺の露だったならば、
薄紫のご縁とは口実でしょう
夕霧はすこし微笑んで、
「関わりが浅いか深いかは、いずれお分かりになりましょう。
まことに畏れ多い『宮仕え』のことを存じながらもなお抑えきれない私の真剣な想いを、どうすればお分りいただけましょうか。
ところで、柏木中将のお気持ちをご存知でしたか。
私は当時、他人事のように思っておりました。
千年之戀 源氏物語 Part A
秋
秋桜 コスモス
山口百恵
SEPTEMBER
竹内まりや
楓
スピッツ
三日月
絢香
茜色の約束
いきものがかり