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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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賢木⑤焼けぼっくり

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夕月夜
 夕月夜 夕方に出る月orその月の出ている夜

源氏は、待ちくたびれたとばかりに庭先から簀の子に上がった。

ちょうどそのとき、空にのぼった明るい夕月夜(ゆうづくよ)が、源氏の比べようもなく美しい姿を照らしだした。

御簾 御簾(みす)

御息所御簾の向こうに端然と座っている。

源氏は今日までの無沙汰を詫びるのも面映ゆいので、(さかき)の枝を御簾の中へ差し入れながら恨み言をいった。

榊
  『源氏物語』第10帖「賢木(さかき)」の由来

「常緑の榊の葉のように変わらないあなたへの気持ちに導かれて、禁制の垣根を越えて参りました。このように冷たい扱いを受けるとは」

御息所が、御簾の中から詠った。

○ 神垣は しるしの杉も なきものを

      いかにまがへて 折れる榊ぞ

野の宮には訪れる目印の杉もないのに、どう間違えて(お出でになって)榊を折られたのですか

○ おとめ子が あたりと思へば 榊葉の

      香をなつかしみ とめてこそ折れ

貴女の娘の斎宮の辺りにいらっしゃると思って参りました。常緑の榊の葉を折って香りを差し上げましょう

長押 長押(なげし)

野の宮は、いうまでもなく潔斎(けっさい 身を清める)の場所。

なにかと憚られる雰囲気だが、源氏はかまわず御簾のなかへ上半身をいれて長押に寄り掛かった。

源氏御息所は、およそ1年ぶりに顔を見交わした。




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