トヨタマヒメが乗ってきた亀が石になった 鵜戸神社 宮崎県日南市大字宮浦
「天孫の子を、海原で産むわけにはいかない」という。
すぐに産屋を建て始めるが、完成する前に、トヨタマヒメは産気づいてしまった。
トヨタマヒメは産屋に入るとき、「お産のあいだ、決して中を見ないで下さい。」と山幸彦に強く頼んだ。
「見ないで!!」と言われたので、つい見たくなったのだろうか。
このへんの心理、平成の凡夫にも、分からないではない。
山幸彦は、産屋の中の様子を隙間からこっそり覗いてみた。
すると、どうだろう。
トヨタマヒメが大きなワニ(サメ)に変貌して、部屋中をのたうち回っているではないか。
妻本来の、あられもない姿に仰天した山幸彦は、われを忘れて逃げ出した。
イザナギが、黄泉の国で、妻イザナミの腐乱した姿を目撃したときの行動と同じだ。
イザナミは、異形の者に姿を変えていたわけではない。
女神が業みたいなものを引き受けて苦しんでいる一方、男神は逃げ出してばかりである。
彼らに限らず、男という生き物、地に足がついていないのか、どうも軽い。
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のぞきの系譜@記紀神話 山幸彦とトヨタマビメ④
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