源氏物語当時の、貴族の風俗や生活を知るための施設
宇治市源氏物語ミュージアムの玄関
宇治市の施設で、「源氏物語」を身近に感じることができる様々な催し物や展示品が並べられている。
映像展示室では、ホリ・ヒロシ制作の人形を使った映画「浮舟」を上映。監督は篠田正浩
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「もう、行かないことにしましたよ」
若紫は、さっと起きあがるとうれしそうに源氏とならんで食事をはじめた。
しかし、ほんのちょっと箸を付けると、
「早く、寝ましょう」
源氏があとで出かけるのではないかと気が気でならないらしい。
源氏がたびたび若い女に外出を引き止められていると漏れ聞いた人物が、左大臣家にそのことを知らせた。
女房たちのうわさ話に花が咲く。
「こちらの葵の上様こそ正妻なのに、その若い女とはいったいどこの誰なのでしょう。失礼千万ではありませんか」
「世間から隠れ、源氏の君にくっついて甘えているような女は、けっして上品な教養のある淑女ではないでしょうよ」
「源氏の君が宮中あたりでちょっと気にいった若い女房を人目に立たないように隠しておられるのでしょう」
「まるでものの分からない、幼稚な女と聞きましたわ」
桐壺帝も、「源氏が二条院に若い女を囲っている」とのうわさを耳にして源氏を呼んで諭した。
「光よ、左大臣が気の毒ではないか。おまえが12歳の頃からずっと後見人として尽くしてくれているのだ。
それ位のことが分からない年頃でもあるまい。どうして、薄情な仕打ちをするのだ」
源氏は恐縮して、返す言葉もない。
一方で、帝は、「葵とうまくいっていないのだろう」と源氏をかわいそうにも思っている。
「情事にうつつを抜かしているふうでもなく、どこかの女房と浅からぬ仲になっているとも聞かない。
それなのに、どうして人に怨まれるようなことをするのだろう」
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2006年に東京の九段会館かどこかの試写会でみた「おくりびと」を、昨日は岡山市の施設で鑑賞しました。
名画はタダで観るに限る。
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