紫式部『源氏物語』vs『枕草子』清少納言
紫式部はなぜ、『源氏物語』を書いたのか。
当時の、一条天皇の気を引くためだ。
紫式部自身が、ではない。
兄・藤原道隆や彼の息子たちとの骨肉の争いを勝ち抜いた、藤原道長の依頼である。
道長には、彰子(しょうし あきこ)という娘がいた。
入内させることには成功するが、一条の寵愛は、先に入内していた道隆の長女・定子にあった。
そのためか、彰子の部屋には足を運んでくれない。
このままでは、道長は、念願の「天皇の外祖父」になれそうもない。
権力基盤を固めるには、彰子が一条との間に男子をもうけて、その子が天皇にならなければならないのだ。
是が非でも、一条を彰子の部屋に迎えなければならない。
道長は思案した。
一条はなぜ、定子の部屋に入りびたるのか。
理由のひとつに、素晴らしく機転がきいて漢学の素養もある清少納言を中心とした「文化サロン」の存在がありそうだ。
一条は相当の文化人と聞いている。
清少納言は、『枕草子』という軽妙洒脱な随筆をものした。
「定子サロン」に対抗して、道長は文才も学識もある紫式部を彰子の家庭教師役の女房として招き、面白い物語を書くように指示した。
そうして、生まれたのが『源氏物語』である。
作戦は的中。
『源氏物語』の比類のない面白さが宮中に知られるようになり、一条の耳にはいった。
一度『源氏物語』を読むと、続きを読みたさに、彰子のところに通うようになる。
さて、今回は「源氏物語の女たち」という表題を立てたが、まずは光源氏の母、薄幸の桐壷の更衣から。
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昨日(8/8)、いつも週1そうするように、本屋の店頭で前田敦子のコラム「前田敦子@試写室」に目を通すため週刊誌『AERA』(朝日新聞社)を手に取ったとき、「王子たちの夏 斎藤佑樹と石川遼の試練」という特集記事が目にとまりました。
「前田敦子@試写室」の方は800字ほどで1分もあれば読めるが、「ハンカチ王子とハニカミ王子の夏」は5分以上かかると思って、『AERA』(500円也)を買ってきました。
合併号(8/12.19)ゆえか、「桑田佳祐独白60分 再始動の決意」や「現代の肖像 壇蜜」など、エンタメ系の特集記事が目立ちます。
私はテレビを観ないから壇蜜のことはよく知らなかったのですが、随分ユニークな女性のようです。
『あさきゆめみし ~八百屋お七異聞』(9/19~ NHK総合)で主演、恋人に会いたい一心で放火事件を起こした八百屋お七 を演じるようです。