![$吉備路残照△古代ロマン-福原](http://stat.ameba.jp/user_images/20130307/23/asaborake/12/7a/j/t02200151_0370025412448107291.jpg)
「前世の宿縁なのか、六代殿をとても不憫に思います。差し支えなければ、20日間、時間が欲しい。
鎌倉へ下って、頼朝殿のお許しをいただきます。
というのは、私が頼朝殿を世に送り出そうと鎌倉、京都そして福原と走り回っていたころ、頼朝殿が約束してくれたのです。
★福原…文覚が頼朝旗揚げのために東奔西走していたころ、 … … … … …… 都は福原であった
『どんなに大事なことでも、文覚房の頼みなら、この頼朝が生きている限り叶えましょう』
まさか、お忘れではありますまい」
翌朝早く、文覚は鎌倉へ下って行った。
見送る斎藤五宗貞と斎藤六宗光は、生き仏をあがめるように手を合わせ、ありがたくて涙をあふれさせていた。
ふたりが新大納言に報告したとき、新大納言はどれほど喜んだことか。
しかしまだ、六代が救われたわけではない。
すべては、頼朝の胸三寸にある。
将来、敵の総大将になりうる立場にある六代を、過去の約束があるとはいえ、文覚に預けるかどうか。
思い返せば、平家全盛のころ、清盛が継母・池禅尼のひたすらな助命嘆願を聞き入れて、頼朝の命を奪わなかったばかりに、今、源平の立場が逆転している。
あの時の清盛の立場が頼朝であり、頼朝の立場が六代。
そして、敢えていえば、池禅尼が文覚である。
そうは言っても、やはり六代の命が20日間ほど延びたことを母親と乳母は喜んだ。
これもひとえに長谷寺の観音様のご加護によるのではないかと、改めて信心を深くした。
そうこうするうちに、20日間が過ぎた。
しかし、まだ文覚は鎌倉から戻って来ない。
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黄砂にPM2.5にスギ花粉、住んでいる土地と体質によっては困った時節がやってきました。
日本製の空気清浄機が中国で飛ぶように売れているとか。
日本が環境技術で協力しようともちかけているが、中国は断っているようです。
軍艦や戦闘機につぎ込んでいる莫大なカネを、環境関連のために回せばいいものを……。