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Channel: 吉備路残照△古代ロマン
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平家物語の群像 六代と文覚③清盛:頼朝=頼朝:六代

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$吉備路残照△古代ロマン-福原 福原京 (神戸市:中央区~兵庫区あたり)

「前世の宿縁なのか、六代殿をとても不憫に思います。差し支えなければ、20日間、時間が欲しい。

鎌倉へ下って、頼朝殿のお許しをいただきます。

というのは、私が頼朝殿を世に送り出そうと鎌倉、京都そして福原と走り回っていたころ、頼朝殿が約束してくれたのです。

福原…文覚が頼朝旗揚げのために東奔西走していたころ、 … … … … …… 都は福原であった

『どんなに大事なことでも、文覚房の頼みなら、この頼朝が生きている限り叶えましょう』

まさか、お忘れではありますまい」


翌朝早く、文覚は鎌倉へ下って行った。

見送る斎藤五宗貞斎藤六宗光は、生き仏をあがめるように手を合わせ、ありがたくて涙をあふれさせていた。

ふたりが新大納言に報告したとき、新大納言はどれほど喜んだことか。


しかしまだ、六代が救われたわけではない。

すべては、頼朝の胸三寸にある。

将来、敵の総大将になりうる立場にある六代を、過去の約束があるとはいえ、文覚に預けるかどうか。

思い返せば、平家全盛のころ、清盛が継母・池禅尼のひたすらな助命嘆願を聞き入れて、頼朝の命を奪わなかったばかりに、今、源平の立場が逆転している。

あの時の清盛の立場が頼朝であり、頼朝の立場が六代。

そして、敢えていえば、池禅尼が文覚である。


そうは言っても、やはり六代の命が20日間ほど延びたことを母親乳母は喜んだ。

これもひとえに長谷寺の観音様のご加護によるのではないかと、改めて信心を深くした。

そうこうするうちに、20日間が過ぎた。

しかし、まだ文覚は鎌倉から戻って来ない。

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黄砂にPM2.5にスギ花粉、住んでいる土地と体質によっては困った時節がやってきました。

日本製の空気清浄機が中国で飛ぶように売れているとか。

日本が環境技術で協力しようともちかけているが、中国は断っているようです。
軍艦や戦闘機につぎ込んでいる莫大なカネを、環境関連のために回せばいいものを……。

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