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平家一門が、木曽義仲に都を追われてほぼ2年。
さほど昔のことではない。
見物人たちは、平家がこの世の春を謳歌していたころの繁栄ぶりを思い出して、今、目の前を宗盛や時忠が罪人として小八葉の車に乗せられて都大路を引き回されている有様が、夢なのかうつつなのか区別がつかないほどであった。
「まさか、あの宗盛殿が内大臣が、あのように……」
正に、盛者必衰の理である。
情緒を解さない身分の低い者も、時の移ろいの非情さに、みな涙を流し袖を濡らしている。
まして、父祖の代から平家に仕えていた恩顧の者たちのうちには、時代の趨勢で不本意ながら平家を裏切って源氏に味方した者たちが少なからずいるが、昔のよしみを忘れられるはずもなく、どれほど悲しく思ったことだろう。
袖に顔を押し当てたまま、涙に暮れて目を上げられない者も多かった。
宗盛の牛飼は、義仲が院の御所に参上したとき、義仲の車を引いているとき引き損ねて義仲に斬られた次郎丸の弟・三郎丸であった。
今は、義経に仕えている。
西国で仮元服していた三郎丸は、義経に頼み込んだ。
「舎人や牛飼など卑しい身分の者は、人の心など分かりません。ただ、私は長年、宗盛様にお仕えしておりました。御恩は浅くありません。もし差し支えなければ、どうか宗盛様の車を今一度、引かせて下さい」
「そうか、それなら、すぐに行ってやれ」
三郎丸は喜んで牛飼の装束に着替えると、宗盛の小八葉の車に飛んでいった。
車を引いてはいるものの涙に霞んで行く先が見えないので、牛の歩みに任せて、三郎丸はただただ泣いていた。
『AKB48論壇』にいよいよ大御所(田原総一朗)の参入かと思いきや、なんとテレビCMだった。
田原氏にかぎらず、名うての論客たちをして熱く語らせるグループあるいはタレント個人が、男女を問わず他にあっただろうか。
なお、社会学者の濱野智史氏は、12月7日に著書
『前田敦子はキリストを超えた <宗教>としてのAKB48』
を発売するそうだが、ここまで来ると私にはよく分からない。
私流に簡潔にいうなら、「前田敦子は、一途で健気な夢追い人」であり、「高橋みなみは、心配りの行きとどいた思いやりの深い逸材(類稀なリーダー)」である。
作家ではなく学者である濱野氏と出版元の筑摩書房は、各方面からの抗議と批判はもちろん覚悟の上だろう。
だが、一番困惑しているのは(キリストを超えた)とされているあっちゃん本人ではないだろうか。
贔屓の引き倒しの度が過ぎているように思う。
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前田敦子はキリストを超えた: 〈宗教〉としてのAKB48/筑摩書房
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