常盤の三男・牛若が京で産声を上げてすぐのころ、平治の乱で清盛に敗れた父・義朝は、東国に逃れる途中、尾張で譜代の家来に謀殺された。
清盛は、常盤の3人の息子たち (今若 乙若 牛若) を殺すよう家臣に命じる。
そのことを伝え聞いた常盤は、子供たちを連れて大和国 (奈良県) の宇陀に逃れて親戚を頼ろうとしたが、平家に露見することを恐れる縁者に断られた。
幸い東大寺に身を隠すことになったが、ほどなく常盤は老母・関屋が平家に捕まっていることを知る。
常盤は、究極の残酷な二択を迫られた。
母子4人このまま東大寺にいて老母を見殺しにするか、あるいは老母を助けるために京へ戻って、息子たちを清盛に差し出すか。
さんざん想い悩んだ末、常盤は幼い子供たちを連れて泣く泣く京へ向かった。
「親に孝行を尽くす者には、大地を司どる神が祈願を聞き入れてくれる」 という言い伝えにすがったのである。
常盤が清盛に老母と3人の子供たちの助命を嘆願すると、常盤の美貌に目をとめた清盛が条件を出した。
清盛は、義朝を死に追いやった敵の総大将である。
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