源氏物語
53帖 手習
薫27~28 匂宮28~29 中の君27~28
浮舟22~23 明石中宮46~47
浮舟 匂宮
51帖『浮舟』から
○年経とも 変はらむものか 橘の
*小島の崎に 契る心は
(匂宮).
何年たとうと変わりません
橘の小島の崎で約束する私の気持ちは
*小島の崎/宇治橋の下流の州崎
寿永3/1184年、佐々木高綱と梶原景季
が先陣争いをして宇治川を横断した場所。
○橘の 小島の色は 変はらじを
この浮舟ぞ 行方知られぬ
(浮舟)
橘の小島の色は変わらなくとも
浮舟のようなわたしはどこへ行くのやら
禅師の君、
「この春頃、母尼と妹尼が長谷寺に参詣された帰りに、たまたま遭遇された女君(浮舟)だそうです」
禅師の君は自身が直接関わったことではないので、そのことだけを話した。
実直な彼は日頃から憶測を交えて話すことはない。
中将、
「興味深い話ですね。
世の中に嫌気がさして、どこかに隠れておられたのだろうか。
昔の物語や説話にあったような気がします」
中将は女君についての詳しい情報を得られなかったので、帰途、再び妹尼の庵に立ち寄った。
中将は妹尼に女君について尋ね、あらましを知ると女君に和歌を詠みかける。
○あだし野の 風になびくな 女郎花
我しめ結はむ 道遠くとも
浮気な風に靡くな女郎花よ
私のものとなっておくれ道は遠いけれども
恋愛に懲り懲りしている浮舟は返歌などできるはずもなく、妹尼が代わりに詠んだ。
名作映画案内246
原題*The Apartment
アパ-トの鍵貸します
1960年公開
監督*ビリー・ワイルダー
主演*ジャック・レモン/バグスター
★
バグスターは出世
のためアパートを愛人との
密会場所として重役に提供していた。
順調な出世に満足
していたある日、まさかのことが―。
125分