源氏物語
46帖椎本しいがもと
薫23~24 匂宮24~25
大君25~26 中の君22~23
結び文 立て文
結び文は、
巻き畳んで両端をひねり結び、
封印として墨を引いた書状。結び状とも。
正式な立て文
に対して略式なもので恋文に用いることが多い。
匂宮は、まだ見ぬ姫君たちの父親からの手紙に興味津々。
(現代の感覚では) 事もあろうに、匂宮は、八の宮から薫あての手紙に目を通しただけでなく、代わりに返歌した。
○ 遠方こちの 汀に波は 隔つとも
なほ吹きかよへ 宇治の川風
そちらの岸とこちらの岸を川波が隔てていようとも
それでも、宇治の川風よ、吹き通え
薫が数多の公卿や殿上人を引き連れ、宇治川を渡って八の宮の《山荘》に到着した。
《山荘》は広くも飾り気もないが、八の宮は宮廷風の古式ゆかしい趣のある流儀で貴顕たちをもてなした。
そして、宇治川が夕焼けに染まる頃、酒宴が始まった。
一方、夕霧の《山荘》。
外出のままならない匂宮は、山桜の枝を手折らせて可愛いらしい殿上童に姫君たちへ届けさせた。
名作映画案内155
はなれ瞽女おりん
1977年公開
原作*水上勉の同名小説
監督*脚本*篠田正浩
主演*岩下志麻/おりん (盲目の旅芸人)
原田芳雄/平太郎 (大男の脱走兵)
★
おりんと
警察に追われている平太郎との
秘めた愛の道行きを自然を背景に叙情的に描いた。
大正7年、春
おりんは、
平太郎と出会い旅をともにする。
おりんが飲み屋の客に芸を披露している間
平太郎は客に酒を注いだり投げ銭を拾ったりしていた。
ある時、
ヤクザに呼び出された平太郎が、おりんの元へ戻ると--。
117分