源氏物語
45帖橋姫
薫20~22 匂宮21~23 大君22~24
中の君20~22 冷泉院49~51
大君 中の君 薫
有明の月の下、
箏と琵琶を合奏する姫君たちを垣間見る薫。
薫は、
気品があり優雅な佇まいの姫君たちに心惹かれる。
この世に失望していながら出家できず、しかも忙しさに紛れて勤行さへ疎かになりがちな薫には、〈俗聖〉こそ理想の生き方に思えるのである。
「ぜひ、宮にお会いしたい」
薫はさっそく、阿闍梨に仲介を頼んだ。
八の宮は系図上では薫の叔父とされているが、血の繋がりはない。
薫は、源氏の妻・女三の宮と柏木との不義の子。
あたかも、
冷泉帝が桐壺院の子ではなく、藤壺宮と源氏との子であるように。
これは、源氏の立場で【因果応報】とされる。
幾度か宮と手紙のやり取りをして、薫は宇治へ赴いた。
意外なほど、簡素な《山荘》である。
何の飾りもない、六畳ほどの部屋に通された。
対面して、八の宮の俗気の抜けた佇まいに、「〈俗聖〉とは、こういう方のことをいうのか」と改めて感じいった。
名作映画案内146
原題*The English Patient
イングリッシュ・ペイシェント
1996年公開
原作*マイケル・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」
監督*脚本*アンソニー・ミンゲラ
主演*レイフ・ファインズ/アルマシ-(男)
★
1944年、イギリス
飛行機事故で火傷を負い
記憶を失った男が病院に搬送された。
次第に記憶を取り戻して
いる彼は看護師に語り始める。
ハンガリーの伯爵家出身。
サハラ砂漠で地図を製作していた。
1938年、
英国から来た人妻と激しい恋に落ちる--。
162分