源氏物語
36帖柏木
光源氏48 紫の上40 夕霧27 雲井の雁32
朱雀院50 柏木32 女三の宮22
薫1 女二の宮24
六条院①
平安京
六条京極付近に四町を占める広大な邸宅。
西南の『秋の御殿』は
故六条御息所の旧邸を含む
ので御息所の娘・秋好中宮が住む。
西北の『冬の御殿』の住人
は明石の君ゆえ《寝殿造り≫ではない。
こんなところにも「身分社会」が--。
五日の夜は、秋好中宮から女三の宮に産婦用の御馳走が、女房たちには各々の身分に相応しい食事が届いた。
七日の夜は、【冷泉院】の主だった殿上人たちが源氏夫妻に男君が誕生したことを祝うため【六条院】に姿を見せた。
また七日の夜は、少し遅れて【内裏】より公式な形で心のこもった祝意と豪華な祝いの品々が届けられた。
なお致仕大臣(頭中将)は贅を尽くして祝う腹積もりだったが、息子の柏木が数日前から重篤なため挨拶のみに。
一方、源氏は訪問客の丁重な挨拶を受ける際、満面の笑みを浮かべてはいるものの気持ちは晴れない。
祝いの場には付きものの「管弦の遊び」を催さなかったことを居合わせた人々は、どう思っていただろう。
女三の宮はショッキングな出来事につづいて味わった出産の苦痛が収まらず、薬湯すら口にすることが出来ない。
背負い切れないほど急転した身の運命を嘆き悲しんでいた。
「いっそうのこと、死んでしまいたい--」
名作映画案内㊶
八甲田山
1977年公開
原作*新田次郎
山岳小説「八甲田山死の彷徨」
脚本*橋本忍
監督*森谷司郎
撮影*木村大作
主演*高倉健/徳島大尉
北大路欣也/神田大尉
三國連太郎/山田少佐
★
日露戦争前夜
自然の猛威と組織の不条理。
「八甲田雪中行軍遭難事件」が題材。
弘前と青森の連隊
が同時に雪中行軍を行うことになった。
弘前連隊のリーダー徳島大尉は
少数精鋭の編成で地元民に道案内を頼む。
青森連隊のリーダー神田大尉は
山田少佐に押し切られ大部隊を余儀なくされ
た上に少佐が同行したので指揮系統が乱れ--。
169分
★
「プラトーン」は地獄絵図、「八甲田山」は死の行軍。
1941年、
日米の国力格差を考慮すれば敗戦必至なのに
「神風」と「大和魂」で太平洋戦争に突っ込
んでいった東条英機とその取り巻き。
2021年、
声に張りがなく虚ろな目の菅氏が壊れたテープ
レコーダーのように「安全、安心」と繰り返す
『2020東京オリ・パラ』
が〈コロナ世界見本市〉にならないよう。