源氏物語
35帖若菜下
源氏:41~47 紫の上33~39 女三宮15~21 夕霧20~26
明石の君:32~38 明石女御:13~19 柏木:25~31
浜床はまゆか
寝殿の母屋に設けた貴族が坐臥する方形の空洞の台座。
上に畳を敷き、四隅に柱を立て帳をかけて帳台とした。
小侍従は、女三宮が寝入っている御帳台に柏木を導いた。
女三宮はつい先ほど眠りに入ったばかりだが、近くに男性の気配がするのを夢うつつのなかで源氏が戻ってきたと感じていた。
ところが、その男は黙ったまま妙に畏まった様子で小柄な女三宮を抱き上げると大事そうに浜床の下におろした
源氏が帰ってきたと思っている女三宮は、源氏からそのような扱いを受けたことがないから怖ろしくなって恐々目を開けると別人である。
何かしら意味の分からないことを懸命に訴えている。
女三宮は女房たちを呼ぶが、御帳台の周囲には誰もいない。
女三宮が放心したように身体を小刻みに震わせている様子が、柏木には堪らなく愛おしかった。
柏木、
「数にも入らぬ我が身ではございますが、それほど蔑ろにされる身の程でもないと存じております。
そもそも私には子供のころから身分不相応の望みがございました。
心の中に秘めたままにしておけば、いつしかその身のほど知らずの望みも消え失せるかもしれません。
第三の男 The Third Man
1949年
監督:*,キャロル・リード
主演*ジョゼフ・コットン
音楽*アントン・カラス
:映画をご覧になっていない方も、
ラジオや商店街のスピーカーから流れてくる
チターの奏でる旋律が耳に残っていませんか。