源氏物語
35帖若菜下
源氏:41~47 紫の上33~39 女三宮15~21 夕霧20~26
明石の君:32~38 明石女御:13~19 柏木:25~31
唐猫を懐に抱く柏木
「源氏物語画帳」より
土佐派や狩野派による源氏絵。
ストーリー展開のカギとなる場面
や趣のある情景などが描かれている。
猫の鳴き声が「にゃー」と表記されるようになったのは
江戸期にペットとして飼われるようになってから。
平安時代は「ねう ねう」だったようです。
なかなか懐かなかった唐猫も、今では柏木に甘えて衣服の裾にまつわりついたり側に寝そべったりするようになった。
そんな唐猫が可愛くて仕方がない。
柏木が軒先近くで物思いに耽りながら横になっていると、唐猫が近づいて、「ねう、ねう」と鳴く。
「寝よう寝ようなどと、今日は一体どうしたんだ」
そう言うと、柏木は思わず苦笑いした。
い
○ 恋ひわぶる 人のかたみと 手ならせば
なれよ何とて 鳴く音なるらむ
恋焦がれているあの方の身代わりに飼っている
お前はどうしてそんなに切なそうに鳴くのか
「前世の縁なのだろうか」
和歌を詠むと唐猫がますます甘えるように鳴くので、柏木はたまらなく愛おしくなって大事そうに懐に入れた。
海・渚・岬・(港)
などがテーマの「海の歌」は
湘南サウンドなど枚挙に暇がない。
特に、「海」で歌われるわけではなく、
カラオケや歌番組から頻繁に流れてくる。
聞く者の気分を盛り上げる開放的な曲調だ。
「山の歌」はどうだろう。
そもそも楽曲自体が少なく知名度も低い。
あくまで〈同好の士〉が
「山小屋」や「テント」を出て星空の下
ひとり口ずさむか仲間と声を合わせる。
騒いだり盛り上がったりするようなことはない。
歌声喫茶では好んで歌われる。
在京の方は
西武新宿駅近くの「ともしび」に出かけてみませんか。
「コロナ」で、ご多聞に洩れず経営が苦しいようです。