第二十九帖 行幸
光源氏36 紫の上28 蛍兵部卿宮 玉鬘24 内大臣39
秋好中宮27 夕霧15 明石の君:27 柏木20
明石の姫君8 髭黒右大将31 花散里22
雲井の雁 弁少将 近江の君
冷泉帝18
*玉櫛笥
*懸子
またとない絶好の機会だったが、源氏は最後まで夕霧と雲井の雁のことを口にしなかった。
内大臣には、なにかと配慮が足りないと思っているからである。
内大臣の方は、源氏が触れないのに自分の方から言い出すのは勇み足になるのではないかと黙っていた。
内大臣、
「これからお邸までお送りすべきですが、突然お邪魔してお騒がせしても申し訳ございませんのでご遠慮いたします。
今日の御返礼には、日を改めてお伺いさせて頂きます」
源氏、
「大宮のお加減もおよろしいようですから、これで失礼致します。
『裳着の日』には、きっと忘れずにお越しください」
「裳着の儀」当日の朝、大宮から内々の使いが来て、櫛の箱などの日用品とともに玉鬘あての手紙が届けられた。
とても古風な文字を、震える手で書いてある。
「お祝いに参上したいところですが、縁起でもない尼姿のため、今日はこちらに引き籠もっております」
○ ふたかたに いひもてゆけば *玉櫛笥
わが身はなれぬ *懸子なりけり
源氏の君と内大臣のどちらからしても
あなたとわたしは深い縁で結ばれています
ちょうど玉櫛笥と懸籠がけっして離れないように
*玉櫛笥たまくしげ
櫛やちょっとした化粧道具を入れておく箱。
*懸子かけご
経箱などの縁にかけてはめる底の浅い箱。
大宮の手紙に目を通した源氏、
「ご筆跡が見るからに痛ましい。
お気の毒なほど、お手が震えていらっしゃる
昔はとてもお上手だったが、お年を取られるにつれて筆跡も老いてゆくものらしい」
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