有王、俊寛と再会
俊寛には、身の回りの世話をさせるために召し使っていた童子がいた。
俊寛は、その童子をとても可愛がっていた。
名を、有王(ありおう)という。
ある日、鬼界ケ島の流人たちが帰ってくると聞いて鳥羽まで迎えに行ったが、主人の姿はなかった。
近くの人に、「俊寛様は如何なされたのでしょう」と尋ねると、
「罪が重く、一人だけ島に残されている」とのこと。
有王は平家一門の邸宅が集まっている六波羅で、俊寛がいつ赦免されるのか尋ねて歩いたが、だれも知らなかった。
それから俊寛の娘が、隠れ住んでいる場所へ出かけた。
「父上様は戻っていられません。私はこれから鬼界ケ島にわたって、俊寛様のご様子を伺ってきます。姫様には是非、一筆お願い致します」
俊寛の娘はたいへん喜んで、手紙を認めると有王に託した。
有王は3月の末に都を発って、薩摩へ下った。
鬼界ケ島へ行くことを許してくれそうもないので、父と母には知らせていない。
薩摩から鬼界ケ島へわたる船着場では、怪しまれて着物を剥ぎ取られたりしたが、預かっている手紙は元結いの中に隠している。
ようやく鬼界ケ島にたどり着くと、島には田も畑もなければ、村も里もない。
人を見かけることがあっても、言葉は通じない。
有王は何とかして島の人々に俊寛のことを聞き出そうとするが、手がかりすらつかめなかった。
ある朝、有王は海辺でひとりの乞食を見かけ、俊寛のことを尋ねてみた。
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