イザナミ(左)と天沼矛で下界をかきまぜるイザナギ
天地開闢期(てんちかいびゃくき:世界の初め)、神世七代(かみよななよ:天地開闢期の七代の神々)の最後に、イザナギとイザナミが高天原に現れた。
この夫婦神は、混沌としてただよう下界に国土(日本国)を作ることを先輩の神々に命じられ、委任のしるしとして天沼矛(あめのぬぼこ)を授けられる。
イザナギとイザナミは、天地の間にかかる天浮橋(あめのうきはし)に立って、天沼矛で下界の潮水をかきまぜ、引き上げた矛先からしたたる塩で島を作った。
オノゴロ島である。
それから、夫婦神はオノゴロ島に降り立ち、天の御柱(あめのみはしら:天に届くほどの柱)を建てた。
そこでイザナギがイザナミに、「あなたは、どんな身体をしているか」と尋ねると、イザナミは、「わたしには、一カ所欠けている部分があります」と答えた。
イザナギは、「私は、一カ所あまっている」という。
実に、素朴で大らかである。
イザナギとイザナミは互いの成り余るところで成り足らぬところを塞いで、国を産むことにした。
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▲のぞきの系譜@記紀神話 イザナギとイザナミ①
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