源氏物語
53帖 手習
薫27~28 匂宮28~29 中の君27~28
浮舟22~23 明石中宮46~47
手てならい習
あらすじ
突然、姿を消した浮舟は生きていた。
匂宮と薫の板挟みに苦しみ自殺を
図った浮舟が大木の根元に蹲っていた。
浮舟は、
初瀬詣での帰り病を患った母を看病する
ため山を下りてきた横川僧都に助けられた。
娘を亡くしている僧都の妹は浮舟
を初瀬観音からの授かりものと喜ぶ。
横川にたいそう立派な僧都(高僧)が住んでいた。
80過ぎの母尼と50代の妹尼が初瀬詣でをした帰り、宇治あたりで母尼が体調を崩した。
妹尼は【仮の宿】を探して母尼の様子をみていたが、もしもの事態を心配して使いを派遣、僧都に知らせた。
横川僧都は驚いて宇治へ急行―。
僧都は【仮の宿】の近くに朱雀院の【別邸】があることを思い出して年老いた母尼をそちらへ移すことにする。
【別邸】に着くと、不吉な気配が立ち込めていた。
物の怪を祓うためにしばし読経して、【別邸】の裏へ回ると、大きな木の下に何かが苦しそうに蹲っている。
狐か狸が化けているのかと思ったが、若い娘(浮舟)がさめざめと泣いている。
妹尼はその娘を見ると亡き娘の生まれ変わりに違いないと確信、自分の【屋敷】に引き取って熱心に介抱した。