源氏物語
48帖 早蕨
薫25 匂宮26 中の君25 夕霧51
早蕨さわらび関連系図
あらすじ
宇治に春が巡ってきた頃、
父と姉を亡くした中の君の元に
阿闍梨から蕨や土筆が届けられた。
匂宮は宇治通いが難しい
ので中の君を【二条院】に迎える。
中の君の上京前日。
薫は宇治を訪れて中の君と
故大君の思い出話をしているうちに、
彼女が【二条院】へ移ることが妬ましくなる。
数日後、
匂宮は【二条院】で薫と中の君が親しそう
に話しているのを見て秘かに警戒の念を抱いた。
宇治の里に春が巡ってきた。
中の君は春の光を浴びながら、
「どうして私だけ生き永らえているのでしょう」
今年もまた、阿闍梨から風流な籠に入った初物のワラビやツクシが《山荘》に届けられた。
籠の底に一首、
○ 君にとて あまたの春を 摘みしかば
常を忘れぬ 初蕨なり
故八の宮のため春には必ず摘んで差し上げ
ていたので今年も忘れずお届けする初蕨です
中の君の返歌、
○ この春は 誰にか見せむ 亡き人の
形見に摘める 嶺の早蕨
今年の春は姉君も亡くなり誰にお見せしましょう。
亡き父宮の形見としてお摘みくださった峰の早蕨を
都では、亡くなった大君を忘れられない薫が【二条院】を訪ねて、匂宮に悲痛な喪失感を吐露していた。
匂宮も大いに同情する。
その一方、薫は、亡き大君が自身の代わりに妹の中の君と薫を縁組みさせようとしていたのを断ったうえ、中の君を匂宮に引き合わせたことを後悔していた。
名作映画案内178
原題*Love in the Afternoon
昼下がりの情事
1957年公開
原作*クロード・アネの小説『アリアーヌ』
監督*ビリー・ワイルダー
主演*ゲイリー・ク-パ-/フラナガン
オードリ-・ヘップバーン/アリア-ヌ
★
音楽院でチェロを学んでいるアリアーヌ
には私立探偵の父親の仕事がとても面白い。
ある男性が依頼した
妻の浮気調査に登場する億万長者
のフラナガンが気になって気になって。
彼の宿泊先、ホテル・リッツへ出かけると--。
134分