源氏物語
39帖夕霧
源氏50 紫の上42 落葉の宮(女二の宮)26
夕霧29 雲井の雁31 秋好中宮41 一条御息所47
朱雀院53 致仕大臣(頭中将)52
夕霧も翌朝早く弔問に【小野の山荘】を訪れたが、女二の宮は夕霧のせいで母親が身罷ったと信じているようだ。
夕霧の来訪に気がついても、宮は顔を合わせて挨拶をするどころか眉ひとつ動かさない。
母亡きあと、宮は今すぐにでも出家してこの【山荘】で母を偲びながら余生を過ごそうと考えている。
翌日、夕霧が宮宛に手紙を届けたが梨の礫。
取り付く島もない宮の態度に、夕霧は〈どうすれば機嫌を直してくれるだろう〉と思い悩む日が続いた。
一方、雲井の雁は夫の夕霧がいつもと様子が違うので心穏やかではない。
夕霧にまつわる昨今の出来事を聞いた源氏は、
「雲居雁も女二の宮も、お辛いことだろう。
致仕大臣は、どう思っておられるのだろうか。
夕霧も、それぐらいの想像はしているだろう。
誰しも、宿命からは逃れられないのだ。
いずれにしても、私が口を差し挟むことではない」
源氏にとっては息子世代の若い三人のことよりも、人生をともに歩んできた紫の上の行く末の方が気がかりである。
名作映画案内111
狐狼の血
2018年公開
原作*柚月裕子の『同名小説』
監督*白石和彌
主演*役所広司/大上彰吾
松坂桃李/日岡秀一
★
広島県呉原市(架空)
昭和63年、暴力団対策法成立直前
他所から進出してきた
巨大な《五十子会系》の加古村組と
地元の尾谷組が抗争を繰り広げている中、
加古村組関連の金融会社社員が行方不明になった。
暴力団との癒着を噂される大上巡査部長
は新人の日岡刑事とともに捜査に乗り出す--。
126分